断熱材は、性能・種類・厚さ・湿気・劣化の5ポイントが重要!

断熱材は、価格・性能・厚さ・湿気・劣化の5ポイントが重要!【 断熱材は、性能・種類・厚さ・湿気・劣化の5ポイントが重要! 】

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断熱材は住宅を守る

沖縄県で住宅の守り神とされる「シーサー」ですが、実際のところ本当に家を守っているのは何だと思いますか?

基礎ですか?柱ですか?耐震性能ですか?私は「断熱材」だと思います!

皆さんが大地震に備えて、より強化したいと思っている住宅の「耐震等級1(建築基準法で定められている一般的な住宅の基準)」でさえ、「数百年に1度発生する地震の地震力に対して倒壊、崩壊せず、数十年に1度発生する地震の地震力に対して損傷しない程度(建築基準法同等)」であることをご存じですか?

戸建住宅の場合、耐震等級を最高水準まで上げることは容易ですが、皆さんは数百年に1度の地震力に耐えられる住宅を重要視して建てますか?もちろん耐震等級や耐震基準など、地震に強い住宅は住まう人の安心感が違うと思います。

でも数百年に1度って・・・と思いませんか?そこで私が家を守る上で一番重要なのは、「断熱材」だと考えております。

断熱材は性能が重要!

断熱材は、「住宅内の熱を外へ逃がさない」という重要な手段や方法であり、目的は「住む人が快適に暮らすため」です。

したがって、断熱性能=熱伝導率(λ:ラムダ)がとても重要になり、最近では熱貫流率(U値)で性能を算出するようになっております。

※例えとして、断熱材厚さ(m)÷熱伝導率(λ)=熱抵抗値(k値)の逆数=熱貫流率(U値)

熱を伝えにくいということは、住宅内の熱が外に伝わりにくいということであり、断熱材本来の性能が重要になりますので、省エネな住宅(ランニングコストを安くしたい)を建てる場合は、必ずこの「熱伝導率」にご注意下さい。

ちなみに国内最高性能を持つ住宅用の断熱材は、これらの断熱材となります。

☆内断熱:現場発泡硬質ウレタンフォーム(吹付断熱材) 0.021w/mk

※アクアフォームやアイシネンなどの100倍発泡ではありませんので、ご注意下さい。

☆外断熱:フェノールフォーム「製品名:ネオマフォーム」 0.020w/mk

     硬質ウレタンフォーム「製品名:Q1ボード」 0.021w/mk

断熱材の種類を知る!

住宅の断熱材には、ガラス繊維系・硬質ウレタンフォーム・ポリスチレンフォーム・フェノールフォームなどたくさんの種類があります。

ここではメリットはもちろんですが、デメリットに焦点を当ててお伝えしていきます。

まずグラスウールは、ガラス繊維系の断熱材の代表格でとにかく湿気に弱いです。

断熱方法は「乾燥空気を静止させて断熱」しているので、湿気や温度差による対流対策を行わないと劣化して断熱欠損・カビ・木材の腐りなどの原因となります。

次は硬質ウレタンフォームで、最近では現場発泡などで少しずつ知られる断熱材となってきました。

断熱性能が高く、気密工事も同時に行える私が一番オススメする断熱材ですが、有名なアイシネンやアクアフォームなどは100倍発砲といい、密度が低いので湿気を通します。

湿気を通すことをメリットと謳っておりますが、現場発泡している下地材は透湿防水シート協会が推奨していない透湿防水シートへの直吹です。

硬質ウレタンフォームだからと言って安心しないようにしましょう!

次にポリスチレンフォームは、「スタイロフォーム」と言えば誰もが分かるボード上の断熱材です。

壁の外張り断熱用に使われたり、床断熱として使われますが、思ったほど断熱性能も高くないことと壁は良いのですが、床断熱で使った場合は木材(大引)が熱橋となり床下換気している場合は木材を通じて冷たさが伝わってきます。

そして最後はフェノールフォームです!この断熱材は、国内最高性能の断熱性能を有しておりますが、水(湿気)に弱い特徴があります。

したがって、雨仕舞をしっかりしないと雨漏りなどの影響から劣化していくことが考えられます。

ちなみに費用で比較するとグラスウール<ポリスチレンフォーム<硬質ウレタンフォーム=フェノールフォームという感じとなります。

また、今回ご紹介している断熱材のほかに古紙を再利用しているセルロースファイバーなどもあり、湿気を吸放出したりしますが、いまいち私は信用しておりません。

なぜなら気密施行はどうするか?や気密層を通じて断熱材まで通った湿気は出来る限り室外へ排出して外壁側の通気層から排出しなければいけません。

ちなみにこれを透湿抵抗と言いますので、セルロースファイバーを使う場合は、ご注意下さい!

断熱材比較は厚さに注意!

断熱材は、熱伝導率で性能を表すことが一般的ですが、現場発泡の断熱材などは厚み換算をする必要があります。

一概に熱伝導率だけで判断すると以外と断熱性能が良くないこともあります。

インターネット上だけの情報では、厚さまで分かりにくい場合もありますので、出来ることなら直接、メーカーに問い合わせたり、オープンハウス・展示会などで実際に体感・調査しましょう!

断熱材は湿気対策が一番重要です!

グラスウールは周知の事実ですが、湿気対策はとても重要です。

グラスウールは、吸湿性はありませんが一度湿気を含むとなかなか乾くことが構造上ないため、重さでズレ落ちてしまい、断熱欠損につながります。

また、フェノールフォームも水(湿気)などに弱いところもありますし、硬質ウレタンフォームで知られるアイシネンやアクアフォームは湿気を通すことから吹き付ける下地としてる透湿防水シートとの間で結露が発生する危険性があります。

したがって、現場発泡の断熱材を使う場合は、湿気を通さない断熱材にしなければ結露の問題もありますので、アイシネンやアクアフォームを使う場合はメーカーにしっかりと確認して保証対応等をしっかりと確認しましょう!

断熱材は劣化を考えて選びましょう!

皆さんが建てられた住宅、購入された住宅は何年生活されますか?というより何十年ですよね!?

グラスウールで断熱した場合、気密方法はポリフィルムで気密を計りますが、このポリフィルムで何年気密性が保たれるでしょうか?もし10年だとして10年後にわざわざポリフィルムのリフォーム工事をしますか?しませんよね。

硬質ウレタンフォームの現場発泡は断熱性能等に若干の影響はありますが、劣化の少ない断熱材です。

ただし、アイシネンやアクアフォームなど密度が低く、湿気を通してしまう断熱材では、経年劣化が断熱材ではなく他の部位から影響を受けてしまう可能性があります。

新築時は夏涼しく、冬暖かい住宅でも10年経過すれば良いですか?20年?限りある性能は嫌ですよね?

以上のことから断熱材は性能・種類・厚さ・湿気対策・劣化対策が重要であり、それぞれにメリット・デメリットはありますが、これから住宅を建築・購入しようという方は是非、これらの条件も踏まえた上で断熱材を決めて下さい!

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