エアコン暖房は空気が乾燥する!?その理由と対策について

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高気密・高断熱な住宅が注目されるようになり、改正省エネ基準が義務化を迎えることで住宅業界では「省エネルギーな住宅!」がスタンダードになりつつあります。

そんな中、最近住宅を購入された方で冷暖房をエアコンで行っている方!もしくは冷暖房機器の交換を検討しており、エアコンに手を出そうかなぁ~と思っているけど・・・

エアコン暖房って空気が乾燥するって、本当?」と思われている方もたくさんいると思います。

また、「冬にエアコン暖房すると空気が乾燥するので、使いたくない!」という方も多いでしょう。

しかし、ここでハッキリとお伝えしますが、「エアコンで暖房すると乾燥する」というのは、エアコンに原因があるのではなく、空気と温度と湿気のメカニズムが原因で乾燥しているように思ってしまうだけなのです!

ではその理由についてお伝えしていきます!

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エアコン暖房で空気が乾燥する

なぜ、エアコンで暖房すると室内の空気が乾燥するのでしょうか?

それは空気の温度と湿気が関係しており、そのメカニズムをご理解頂くことによって、「エアコンを使うと乾燥する」というのが分かると思います。

ではさっそくですが、空気はそれぞれ含むことが出来る湿気の量が決まっており、限界まで湿気を含んだ空気を飽和状態と言い、その時の水蒸気料を飽和水蒸気量と言います。

飽和水蒸気量とは、1㎥(縦:1m×横:1m×高さ:1mの空間)内に含まれる水蒸気の最大量で単位はg(グラム)で表します。

この飽和水蒸気料は、温度によって変わり、簡単な言いますと空気中の温度が上がることで含むことができる湿気の最大量も増えるという特徴があります。

したがって、室内にある空気をエアコン暖房で暖めると、もともと空気が持っていた湿気の量に増減は無くても空気の温度が上がることで飽和水蒸気量がどんどん大きくなります。

そこでもう一つ知っておかなければいけないのが、「絶対湿度」と「相対湿度」です!

絶対湿度とは、、1㎥(縦:1m×横:1m×高さ:1mの空間)内に含まれる水蒸気の量で、単位はg(グラム)で表します。

※最大量でないところに注意して下さい!

そして「相対湿度」とは、1㎥(縦:1m×横:1m×高さ:1mの空間)内に含まれてる水蒸気の割合で、単位は%(%)で表します。

したがって、普段、私達が湿度計などで読み取っている湿度とは、主に相対湿度を見て室内の湿度を参考にしております。

ということは!?

湿気とは、空気中(1㎥あたりの空間)が含むことが出来る湿気の量は飽和水蒸気量で限度がありますが、その限度は温度によって左右されます。

温度が上がると飽和水蒸気量が増え、空気中に含まれている湿気の絶対湿度(水蒸気の量)は変わりませんが、相対湿度(水蒸気の割合)は変わります

これが結果的に「エアコンで暖房すると乾燥する」と思ってしまう原因なのです!

では、分かり易く例を挙げてみたいと思います。

室温:20℃との時の飽和水蒸気量が10あったとして、相対湿度が50%だったとします。

しかし、エアコン暖房によって暖められた室内温度が25℃まで上がった時、飽和水蒸気量が20になった時、相対湿度は割合のため、単純計算すると25%まで下がることになります。

より簡単にするとコップを想像してもらえると簡単です。

100mlの水が入るコップと200mlの水が入るコップがあったとします。

100ml入るコップは温度が20℃、200ml入るコップは温度が25℃、もともと100ml入るコップ側に水が半分(湿度:50%)あった時、その水を200ml入るコップに移し替えるとどうなりますか?

100mlのコップに入っていた半分の水(50ml)を200mlのコップに入れると約25%になるので、コップの大きさを「温度」として考えると分かり易いです!

したがって、エアコン暖房することによって乾燥すると思うのは、もともとあった湿度(空気中の水蒸気)が暖められることにより、飽和水蒸気量が増え、湿気の量は変わらないが割合が変わることにより、相対湿度が下がります。

そして湿度計は相対湿度を読み取って、表示しているのでこのメカニズムを知らずにいるとエアコンで暖房した際、乾燥する・・・につながる訳です!

したがって、住宅で重要なのは相対湿度ではなく、絶対湿度ということになりますので、ご注意下さい!

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